管理栄養士の菊池真由子です。
花粉症の原因の1つに体のなかにある「免疫システムのバランスの乱れ」や「免疫反応が敏感かどうか」などがあるとされています。
そこで、免疫のパワーをアップさせるための食事について、イチ押しメニューをご紹介いていきましょう。
さて、花粉症に関しては予防のほか、
【出てしまった症状を軽めに抑える】
ということが重要です。
そこでおすすめのメニューが「味噌汁」です。
なぜ、味噌汁なのかというと具の種類を変えることで様々な性質の免疫力アップの効果をもたらすことが出来るのです。
免疫力を高める食材はいくつかありますが日頃不足しがちな食材を味噌汁なら手軽に食べることが出来きます。
1)大豆製品(味噌や豆腐など)
2)野菜(ほうれん草、なす、ねぎなど)
3)海草・きのこ類(わかめ、なめこ、など)
4)貝類(あさり、しじみなど)
そして具になる食品によって得られる成分や効果の傾向が変わってきます。
大豆製品や貝類はたんぱく質源。
野菜はビタミン、ミネラル類、海草・きのこ類はミネラル類、食物繊維、貝類はミネラル類が多く含まれ補給源となるのです。
それぞれの健康効果は使う食材の量の多さで変わってきます。
たんぱく質は免疫細胞の材料になり、その数を増やすのに必要不可欠です。
ビタミン・ミネラル類は疲れを癒やし、体の調子を整えるほか、風邪予防や体の老化にブレーキをかけるのです。
免疫細胞の数を増やしたり活性化させる働きもあります。
食物繊維は免疫力の要となる腸内環境を整え、体に好ましくない成分を排出するのです。
もちろん、これは生の野菜(例外的に海草類は乾燥でもOK)で成り立ちます。
残念ながらインスタントの具では同じような効果は得られないのです。
そしてこれらの具材の効果を高めるには【具を3種類以上入れる】ということがポイント。
例えば
・豆腐、わかめ、ねぎ
・なす、いんげん、みょうが
・ほうれん草、しめじ、油揚げ
というような組み合わせ。
もっと具の種類の多い、けんちん汁、豚汁、粕汁などもおすすめです。
ほかの具材を合わせにくい貝類はねぎや三つ葉のほか、大根やかぶの葉を入れるのがおすすめです。
貝類のミネラル類に葉野菜のビタミン類が追加されます。
どのような具の多い味噌汁が良いかは「日頃食べる量が少ないな」と感じる食材を使うことが目安。
具の量は、それぞれの具材の総合計が味噌汁椀に2/3程度入るようなボリュームを目標にしましょう。
このほか、味噌汁のメリットは具になる食材の量は少量ずつながら、食べる食品数が増えて栄養のバランスを摂りやすくなります。
また、ほかのおかずと一緒に食べることで食事そのものの栄養の過不足を補完しやすくなるのです。
免疫力を上げるには栄養のバランスは必須。
味噌汁は簡単にバランスを整えることができるメニューなのです。
味噌汁全般はカロリーが低いことと水分でお腹がふくれるので食べ過ぎを防ぎます。
ほかにも「暖かい」とその温度が自律神経をリラックスするのです。
このため「暖かい」味噌汁を飲むとほっと一息つけます。
(これは 暖かいお茶などの飲み物でも同様です)
特に花粉症の時期、自律神経が過敏になりやすくなっています。
それを落ち着かせる意味でも暖かい味噌汁はおすすめです。
ただし、味噌汁は塩分が多めになりがち。
具の種類が増えるほど少ない汁で満足が得られるので必ず【具は3種類以上】を守るのがコツです。
味噌汁を食べるタイミングは朝・昼・夕食のどこでも構いません。
ただし、回数は1日1杯までにとどめておきましょう。
血圧など生活習慣病が気になる場合は週に2~3回程度にしておくと良いです。
<編集後記>
私も味噌汁を作るときは必ず具のバラエティーを持たせています。
味噌汁というのは、具の幅が広いので冷蔵庫の残り野菜などでも対応できます。
食材を余らせずに食べきるにもおすすめです。
お味噌汁の具の量については下記URLに写真をのせて簡単に解説しておりますので参考にしてください。
味噌汁について ⇒ お味噌汁