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速読は必要か?

2017年01月10日

ビジネスパーソンの悩みとしてよく聞かれることに「読みたい本がたくさんあるが、時間がなくて読めない」というものがあります。

どうしたら速く本が読めるのかという、いわゆる「速読法」は、多くの書籍のテーマになっていることでもわかる通り、誰もが知りたい情報のようです。

私たち弁護士という職業は、個別の案件に関する法律や判例を調べるため、また法改正などの勉強のため、大量の書籍から情報を収集する仕事です。

「速読法」について尋ねられるのも、そのイメージのためなのかもしれません。
しかし、私には特にこれといった速読法があるわけではありません。

たしかに職業柄、短時間で大量の本に当たらなくてはならないことは多いのですが、読むこと自体に特別な方法はなく、ことさらに本を速く読もうとしたこともありません。

むしろ、仕事以外で自分が読みたくて読む本、面白い本であれば、じっくり書いてあることを咀嚼しながら読むタイプ。
自分の考えをまとめるためメモを取るなど、立ち止まって考えることもしばしばあります。

私は速読法を求める人に、聞きたいことがあります。

「何のために本を速く読みたいのですか?」

ビジネスのために本を読む場合、何か明確な目的があるはずです。
目的によって読書の仕方は変わります。

たとえば、具体的な業務のノウハウを知りたい、自分の知らない業界の実情を知りたい、著者がどのような主張をしているのかという、本の骨子を知りたい。
また、雑談ネタのため、ベストセラー本の内容を簡単に知りたいということもあると思います。

話の筋を知りたいのであれば、目次の小見出しだけを読んでいけば、何が書いてあるのかがだいたいわかります。
「まえがき」「あとがき」なども、本の内容を大づかみにつかむには良い情報です。

目次の中で具体的に調べたい事柄、興味のある部分、役に立ちそうな部分がある場合は、そこだけじっくり読めばよいでしょう。
索引のある本であれば、語句から、書いてある場所を調べることもできます。

そもそも、ビジネス書は、頭からすべて読む必要のないものが多いものです。

たとえば、多くの本で言及される経営理論、概念について解説している部分は、知っているのであれば読み飛ばして大きな問題はないでしょう。

極論ですが、本当にその本を読む必要があるのか、ということも考えるべきです。

簡単なあらすじを知りたい場合、ネット等に解説や書評があるかもしれません。

もちろん、本を読めばネットの解説とは違った印象を受けることがあるのは言うまでもありませんが、ある程度割り切って概要を知りたいというのであればネットで十分でしょう。

その本を最後まで読む必要があるか、も検討すべきです。
私は、途中で読むのをやめてしまうことも度々あります。

時間がもったいないからです。
全部読まないとお金がもったいないでしょうか?

本を全部読もうと読むまいと、お金は戻ってきません。
その本から支払った分の学びがあるかどうかが問題です。

途中まで読んで、今後時間を費やすだけの学びがない、と思えば読まなくてもお金はもったいなくないわけです。
購入するという判断をしたことを間違えた、というだけですね。

目的を明確化すれば、本の読むところ、読まないところがわかります。
必要な部分をすばやく当たりをつけられるようになれば、短時間で目的を達することができます。

ビジネスパーソンの読書法の第一歩は、本を開く前に、まず「目的を自分に質問してみる」ことなのです。

「書物を読むということは、他人が辛苦してなしとげたことを、容易に自分に取り入れて自己改善をする最良の方法である」
(ソクラテス)

さて、好評の2冊。

雑談が苦手な人のために。

「雑談の戦略」(大和書房)
https://www.amazon.co.jp/dp/447979543X/

すでに8万7000部!
人を動かすのは、命令より質問です。

「『いい質問』が人を動かす」(文響社)
https://www.amazon.co.jp/dp/4905073499/

【編集後記】

今年初めてのメルマガです。
今回の冬休みは本を読んだり、仕事をしたりして、規則正しい生活をしていました。

「いきなりステーキ」にも3回行きました。
タンパク質摂取です。(^_^)

たまにまとまった時間が取れると、読書や仕事がはかどっていいですね。
普段の生活では、スケジュールが詰まっているので、なかなかまとまった時間が取れません。

ゆっくりできるのは、いつになることやら。
また、しばらく休みのことは忘れて仕事に打ち込みたいと思います。
(*・`д・)ガンバルッス!!

今日も、最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
そして、また次回もぜひ読んでください!

では、あなたに健康と幸せが訪れますように祈っています。

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