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ポジティブシンキングの間違い

2016年05月21日

ポジティブ

こんにちは。

弁護士の谷原誠です。

私はよく人から「ポジティブ・シンキングですね」といわれることがあります。

自分の性格について、あまりその言葉では理解していなかったのですが、人から指摘を
受けるうち「確かにそういうところもあるな」と思うようになりました。

例えば、楽しみにしていた2泊3日の旅行があったとします。
これが、直前に悪天候を原因に中止になってしまった場合、皆さんはどのように考えるでしょうか?

誰しもがっかりするでしょう。

「せっかくの計画が無駄になった」と、ぶつけどころのない怒りを感じる人も多いと思います。

私も、もちろん拍子抜けはします。

しかし、私の場合、ネガティブな気持ちは一瞬で終わります。

そして「3日間、時間が空いたな。何をしようか」と、むしろワクワクします。

弁護士業、その他のビジネスでも、仕事が当初想定した計画通りいくことは少なく、必ずと言って良いほど想定外の問題が発生します。

それ自体は困ったことですが、私は、発生した課題の解決策を考えること、また、その状況が新たなチャンスをもたらすのではないかと探ることに、楽しみを見つけるタイプなのです。

ところで、ポジティブ・シンキングという言葉を意識し、その意味するところを考えるようになると、世間でこの言葉で表現されている言動の中に、質が異なるものがあるということにも気づくようになりました。

ポジティブ・シンキングとは、今自分が置かれた状況を肯定的に見る思考ですが、自分の現状を追認するため、他人の状況や自分が選びえたほかの選択肢について、マイナスをあげつらう場合があるように思うのです。

例えていえば、イソップ童話の「すっぱい葡萄」のキツネのような考え方。

この物語では、キツネは木の上のぶどうを食べようと手を伸ばすものの、届かず「どうせ、あのブドウはすっぱいんだ」と捨て台詞を吐き、去っていきます。

これは、ポジティブシンキングではない、と考えています。

先ほどの旅行がダメになった例で、「ああ、良かった。どうせあまり面白そうじゃなかったから、時間が無駄にならずに済んだ」と考えるなら、それは、ポジティブシンキングではない、と考えています。

自分の想定していたことがその通りいかなかったとき、前向きに次の行動につなげられるのがポジティブ・シンキングだと思います。

自己正当化のために、他を下げる態度では、行動にはつながりません。

私は、これはポジティブどころか、ネガティブ・シンキングだと思います。

自分はポジティブ・シンキングである、あるいは、ポジティブ・シンキングを心がけているという方は、その考え方が本当に、悪い状況をプラスの方向に転換できるものであるのか、もう一度考えてみるとよいでしょう。

現状を肯定する理論の中に、知らず知らずのうち、形を変えたネガティブ・シンキングがまぎれこんでいるかもしれません。

【編集後記】

弁護士の仕事は、自分から売り込んでいくものではなく、他人が困った時にご依頼を受けるものです。

そして、トラブルを解決するのが仕事です。

困った時に頼りにされるのは嬉しいものです。

しかし、紛争の中に飛び込んでいきますので、精神的負担も大きいのですが。

それでも今週も依頼者のため、頑張りたいと思います。
(*・`д・)ガンバルッス!!

今日も、最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

そして、また次回もぜひ読んでください!

では、あなたに健康と幸せが訪れますように祈っています。

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