「運転中の携帯、罰則強化=道交法改正試案―警察庁」(2018年12月20日時事通信)
自動車や原動機付き自転車を運転中の携帯電話の使用について、警察庁は罰則を強化するとともに反則金の限度額を引き上げる道交法改正試案を発表した。
現在、「5万円以下の罰金」の罰則を「6ヵ月以下の懲役または10万円以下の罰金」に変更し、事故を起こしかねない危険を生じさせた場合は、現在の「3ヵ月以下の懲役または5万円以下の罰金」から「1年以下の懲役または30万円以下の罰金」とする。
反則金の限度額については、大型自動車が1万円から5万円、普通自動車が8000円から4万円、小型特殊自動車は6000円から3万円に引き上げる。
なお、事故を起こしかねない危険を生じさせた場合は、反則金の対象から外し、刑事手続きのみとする。
運転中の携帯電話の使用は交通反則通告制度により、一定期間内に反則金を納めれば刑事手続きの対象とはならない。
警察庁によると、ほとんどの場合は反則金が支払われているという。
しかし、携帯電話の使用などに起因する交通事故件数は2017(平成29)年に2832件となり、2012(平成24)年の1935件の約1.5倍に増加している。
愛知県では2016(平成28)年に、スマートフォンのゲームをしながら運転していたトラックに小学生がはねられ死亡した事故があったが、遺族らの要望もあり、罰則強化が必要と判断したという。
警察庁は、来年の通常国会に提出し、来年中の施行を目指すとしている。
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