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スムージーで野菜不足を解消

2018年08月05日

管理栄養士の菊池真由子です。

アメリカ発の「スムージー」がブームなっていますが、そもそもスムージーとは、製法からして飛び抜けて目新しいものではなく、従来からある「ミックスジュース」なのです。

そのなかで、グリーンスムージーといった野菜をふんだんに使ったようなイメージのあるドリンクが人気を博しています。

豆乳やヨーグルトなどを主材料にしたものもありますが、今回は「野菜スムージー」に焦点をあててみます。

ブームに乗って様々な商品と製法があるスムージーは、大きく分けて

1)自宅で手作り
2)市販の紙パック
3)ジューススタンドや飲食店のもの
4)粉末あるいは粉末を溶かしたもの

と、まとめるのにも種類が多めです。

今回は結論からお伝えしますね。野菜不足に役立つものは

1)の手作り品だけ。
それも野菜が全材料の2/3以上多めのものです。

そして、重要なのはミキサーの使用。

ジューサーだと絞りかすに食物繊維が残ってしまうので野菜の健康効果が減ってしまうからです。

ミキサーで作ると食物繊維がそのまま残るので口当たりがざらつきます。

しかし、それこそ健康に貢献する野菜の良さなので、しっかりとミキサーで撹拌してみてください。

そもそも野菜には独特の苦みやくせなどがありジュースにすると飲みにくい味になります。

様々なレシピをしらべましたが、味の美味しさを追求しているのでほとんどが、野菜が1/3・果物が2/3の比率でした。

これでは野菜をとっているつもりでも果物だらけです。

比率が野菜2/3以上なら野菜不足解消に一役かってくれます。

しかし野菜を多めにすると苦手な味のスムージーになってしまうこともあります。

そこでおすすめなのが野菜中100%のジュースに更に野菜を加える方法です。
(トマトやキャロット、野菜ミックスなどがあります。表示をチェックしてみて下さい)

野菜の多いスムージーが出来上がります。

もしくは、野菜中心の材料にりんごを1/4個とレモン果汁を大さじ1杯ほど入れます。
(味見をして加減してください)

するとぐっと飲みやすくなるのです。

また、生のにんじん、きゅうりにはビタミンCを破壊する酵素があります。ミキサーでは野菜を細胞レベルで粉砕してしまうために、この酵素が働いてしまうのです。

そこでレモン果汁を加えるとビタミンCが壊れるのを防いでくれます。
(酢でも同様の効果がありますが風味の問題でレモン果汁が良いです)

一方で注意したいポイントが3つあります。

1)彩りは期待しない
これは様々な野菜を混ぜると見た目がとんでもない色になることがあります。赤やオレンジに緑が混じったり、全体的に茶褐色になることがあります。
ほうれん草と小松菜、トマトとにんじんというように色の系統をそろえるとキレイになります。
今日は緑、次は赤やオレンジといいように色を変えると栄養のバランスもよくなります。

2)作り置きには向いていない
野菜の種類を増やすと全体量が多くなりがち。
一度にたくさん出来てしまいますが翌日までに飲みきる位の量に調整しましょう。
腐敗が進んだり、食物繊維が沈殿してしまう、ビタミン類が壊れてしまいやすいからです。

3)青菜類や生で食べない野菜は必ずゆでる
ゆでるとアクが逃げ、味がよくなります。

さて、紙パック製品も果物の比率が高く、スムージーではありますが、栄養面では野菜ジュースではなく果物ジュースです。

JAS法で食品表示は使用量の多いものから順番に表記していくことになっています。

注意して表示をみると、1番目から2~4番目ぐらいまではバナナやリンゴ、果汁になっているものが
ほとんどです。
(注 市販スムージーに使われているアサイーという材料は果物です)

野菜不足の解消というよりは果物ジュースと考えたほうが良いでしょう。

果糖の摂りすぎを防ぐために1日コップ1杯(小さい紙パック1個)程度がおすすめです。

3)の飲食店でのスムージーも同じです。

たいていは業務ヨースムージーベースを利用し、それに野菜や果物などを追加してオリジナルの味をつけています。

業務用スムージーベースも美味しさを求めているために果物や果汁が中心ですが色だけはしっかりと赤や緑がついています。

着色料を使わなくても野菜類は少量で濃い色がつくのです。

私が関わった経験ですが、業務量スムージーベースに小松菜が2枚入った程度で「小松菜スムージー」として売り出している例がありました。

ですが、確かに使っているので誤表記でも虚偽表記でもありません。

味を良くするために果物(果汁)の比率が高いだけなのです。

そして粉末タイプですが、コレはダメです。

食物繊維などを添加してあるものもありますが、手軽さを求めるなら紙パックの野菜ジュース類を利用したほうが良いでしょう。

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