忍耐力についての面白い実験があります。
フロリダ州立大学のバウマイスター教授の意志力・忍耐力の実験です。
食事を抜いて空腹を感じている被験者を焼きたてのクッキー、チョコレート、ラディッシュ(二十日大根)が乗ったテーブルの前に座らせました。
2つのグループに分け、1つめのグループはおいしいクッキーとチョコレートを食べていいと言われ、2つめのグループはお菓子を我慢して、ラディッシュだけ食べていいと言われます。
その後、被験者達は、別の部屋で、解けないように作られた図形パズルを解くように言われます。
さて、それぞれのグループは、図形パズルを「継続して、何分間解き続けることができるか」という実験です。
【第一グループ】
お菓子を食べてよいと言われたグループは約20分パズルを続けられました。
【第二グループ】
単にお腹がすいていて、何も食べなかったグループも同じでした。
【第三グループ】
しかし、お菓子を我慢してラディッシュのみ食べたグループは、8分しか続けられませんでした。
この実験の結果は、何を表しているでしょうか。
継続して使える忍耐力には、限界があり、何かを我慢した後には、他に使える忍耐力が低下する、ということです。
これは、非常に有益な示唆に富んでいます。
通常の人にとっては、勉強や仕事には、意志力や忍耐力が必要なことが多いでしょう。
そうだとすると、より長時間、勉強や仕事に集中するためには、その勉強や仕事の前に、「何かを我慢する」という時間を過ごしてはいけない、ということになります。
経験的にわかっていることですが、朝、すっきりした状態で勉強や仕事をするとはかどる、というのは、このことを示しているといってもよいでしょう。
また、勉強や仕事の合間にリフレッシュする、運動をする、というのも理に適っています。
限界に挑戦するような運動をしてはいけませんが、適度な運動をすると、我慢から解放されますので、リフレッシュ効果がある、ということになるでしょう。
したがって、何か忍耐を要するような作業を控えている時は、できる限り、その直前では忍耐から解放されるようにし、もし、忍耐が続くようであれば、完全に我慢から解放される運動なり仮眠なりをとって、リフレッシュすることが有効な時間の使い方になると思います。
さて、逆に、相手を説得してイエスと言わせたい時は、相手の忍耐力が低下した時の方が有効と言えるでしょう。
したがって、夕方ころ、すでに相手が我慢に疲れたり、集中力を使い果たしたりした状態の時は、もう忍耐力があまり残っていません。
「どうでもいいや」という気分になるものです。
そのような時は説得に応じやすいといえるでしょう。
ナチスのヒトラーの演説も夕暮れ時を狙って説得効果を高めていましたが、くれぐれも悪用はしないようにご注意ください。
Amazonで本を買うことが多いですが、やはり、書店に行くと、色々発見があります。
Amazonでは、並び替えで売れ筋などの本が順番に並んでいます。
しかし、書店では、必ずしも売れてなくても店員さんが選んだ本が並んでいます。
その中に、売れていなくても光る本が隠れていることがあるのです。
やはり、定期的に書店には行った方がいいな、と改めて思いました。
今日も、最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
そして、また次回もぜひ読んでください!
では、あなたに健康と幸せが訪れますように祈っています。