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ひざにはグルコサミン?健康には青汁?  健康食品の効果はいかに

2018年02月27日

こんにちは! 管理栄養士の菊池真由子です。

これまでのメルマガでブルーベリーエキス(アントシアニン)のサプリメントについて取り上げたところ数多くの方からメールやお問い合わせが相次ぎました。

そのなかで、最も質問が多かったのが
「グルコサミン」についてです。
ですので、今回はグルコサミンを中心に
話題として多かったサプリメントや
健康食品について
ご紹介していきます。

ヒザ関節に効果的のようなCMが
頻繁に流れているので
思わず
「摂っておいたほうが良いのかな?」
と思い込んでしまいそうになりますね。

消費者庁の機能性評価モデル事業の
結果報告によると
グルコサミンは
「変形性膝関節症の症状改善」について
「B」としています。
(A~Fまで。Aが高評価)

比較的良い評価といえます。

ただし、
「肯定的論文は多いが、
否定的論文も見受けられ、
一貫性が十分ではないと評価」
されています。

さて注目すべき点は
【変形性膝関節症の症状改善】
という事に関してのみ「B」ということなのです。

なので
【実際に変形性膝関節症と診断された人】には
【一定の効果があるのではないか】
といえるのですが、
【なんとなく膝が気になる】
【予防として摂っておこう】
というような場合に
【効果があるかどうかは不明】
なのです。

また、健康食品について軟骨が
再生するかどうか、という問いに対しては
「そのような研究成果は明らかにされていない
という見解が一般的です。

ですので、病名がついていない場合は
グルコサミンを摂っても
意味が無い可能性が高いのです。
また仮に診断がついても、
軟骨の再生が期待できないので
症状の改善があっても、根本的な治療には
ならないと考えておくのがお薦めです。

このほか、グルコサミンの過剰摂取では
中性脂肪やコレステロール、血圧、血糖値が
上昇するデメリットが報告されています。

予想外の「副作用」が起きるのも
健康食品の落とし穴ということを
憶えておきましょう。

さて、グルコサミンと同時に含まれて販売される、
あるいは皮膚の保湿などについて
強調販売されているヒルアロン酸はどうでしょうか。

上記評価事業では
【膝関節痛改善作用】
【皮膚水分量の増加作用】
についても結果を出しています。

どちらも「C」で
ヒザに関しては
「ヒト介入試験による効果が
 限定的ないしは否定的」、
皮膚の保湿に関しては
「研究者が限られており十分に検証されていると
 は言い難い、作用機序の説明がないこと」
が挙げられています。

つまりヒザにも皮膚にも
あまり効果は期待できない、
というように考えたほうが
良さそうですね。

このほか、お問い合わせの多かったのが
「青汁」です。

青汁に関しては、
1)青菜類をミキサーで撹拌をして
  冷凍保存したもの
2)青菜類を粉末顆粒、あるいは
  サプリメントに加工したもの
  に2分されます。

お薦めは1)です。
ほぼ、実際に食べたことに近いからで、
野菜の健康効果が得られやすいものです。

2)は野菜を原料にしておきながらも
粉末加工する際に
野菜のもつ健康効果をほぼ全て失っているので
野菜の健康効果はほぼ期待できません。

原材料の野菜量が350g
(厚生労働省推奨1日の野菜摂取量)
であっても、野菜本来の持つ、
食物繊維やビタミン、ミネラル類は
ほとんど残っていません。

野菜本来の成分の大半を
捨ててしまっているからなのです。

また、一回の使用量を
(粉末1包や青汁入りドリンク)
野菜に換算すると
キャベツ2枚程度にしかならないのです。

野菜を濃縮しているような
イメージがありますが、
相当少ないですよね。

野菜の健康効果を得るためには
実際の野菜を食べるのが一番です。
もし青汁で野菜不足を補うなら、
1)の冷凍タイプがお薦めです。

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