「車の名義貸し“事故時に賠償責任負う”最高裁判断」(2018年12月17日日本経済新聞)

自動車の名義貸しに関わる賠償責任について争われた訴訟の上告審判決が最高裁であった。

これは、自分名義で車を所有できない生活保護受給者が、他人に名義を借りて車を購入して事故を起こした場合、名義を貸した人に賠償責任があるかどうかが争われたもので、最高裁は「名義貸しは、運転に伴う危険の発生に影響した。監視、監督すべきだった」として、賠償責任を負うとの判断を示した。

賠償請求を受けたのは岡山市の男性。
生活保護を受給していた姉に頼まれて名義を貸していた2014年、岡山県倉敷市の市道で、姉が運転する車が前方の車に追突し、乗っていた男女が首などにケガを負う交通事故を起こしたという。

判決では、「姉は車を所有すると生活保護を受給できなくなると考えていた」と指摘。

また、男性は姉からの依頼を承諾したとして、「賠償責任を負う立場に当たる」と判断し、責任を否定した二審広島高裁岡山支部判決を破棄し、賠償額を算定するよう審理を差し戻した。

車の所有者が他人であるケースは、原則として車の運転が認められていない生活保護受給者などに多いとみられており、他人名義の車を運転中の事故を巡る訴訟も多いという。

実際の裁判では、車の名義人と運転者の関係性など個々の事情ごとに賠償責任が判断されるが、今回の最高裁判決は安易な車の名義貸しに警鐘を鳴らす判決といえる。

関連サイト

交通事故被害で裁判して得する人、損する人

他人名義の車で自動車保険に加入できるの?(イーデザイン損保)

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