管理栄養士の菊池真由子です。

ラーメンは、本場中国の味というよりは、日本独自の味に育った「日本食」ともいえるものになっていますね。

中国からの観光客にも人気メニューの1つになっているとか。今回は、このラーメンの秘密について解説していきたいと思います。

ラーメンは各外食店、スーパーなどで販売されている家庭調理用生麺パックなど種類が豊富ですが、栄養的にキモになるのはスープです。

麺は、お替わりや大盛りにしない限りあまり大きな差はありません。

なんといってもラーメンの味はスープで決まることも多いもの。

しかも栄養や健康に及ぼす影響が大きいのでここにスポットを当てていきます。

ラーメンは、何と言っても「しょうゆ・みそ・塩・とんこつ」とバラエティに富んだスープの美味しさが魅力。

美味しく工夫されています。

それでは家庭では再現できない、美味しいスープの作り方についてチェックしてみましょう。

TV番組などで時折ラーメンスープを作るシーンを目にしますが、見るからにたくさんの材料が使われていそうですね。

その中でも旨味の基礎になるのは鳥ガラや豚骨、それから煮干し・昆布・ネギやしょうがといった野菜など。

これらを組み合わせることで、うま味成分であるグルタミン酸やイノシン酸など各種アミノ酸類が引き出されています。

これらのうま味成分は、同時に溶け出している脂肪分に包み込まれています。

そして、醤油や味噌などの調味料を加えて味を調えていますが、これらの「塩分」が加わることで一層うま味成分のおいしさが引き立つのです。

スープのおいしさはベースとなるうま味成分だけでなく【脂肪】と【塩分】がキーポイントになるのです。

ラーメンスープには、大きくわけて「あっさり」と「こってり」があります。

あっさりタイプのラーメンの
スープに含まれている脂肪は約4.3g
みそが約8.3g
とんこつは約8.9g

という調査があります。

濃厚なこってり感を売り物にしたラーメンの中には、何と26.0gというものもありました。

こんなスープを全部飲んでしまっては大変です。

うどんやそばに比べて脂肪分が多いのがラーメンの特徴ですが、実際に食べる時にはあまり気にならないことも多いもの。

どうして、ラーメンの脂肪は口にしやすいのでしょうか。

これは、スープのベースとなる「だし」材料の鳥ガラや豚骨などにはコラーゲンが多く含まれており、長く煮込むことでゼラチンとなってスープに溶け出します。

このゼラチンが脂肪を乳化する、つまり水と油をつなぐ役割を担っているのです。

この働きで、本来「水」であるスープに「油」が溶けて、スープとして渾然一体となっています。

様々な旨味成分を含んでいる油を上手に溶かしていることが、スープの食べやすさの秘密だったのです。

ところで、だしの素材や調味料にはさまざまなバラエティがありますが、人間が美味しいと感じる塩分濃度は「約0.9%」とされています。

この0.9%にマッチした味わいでないと「もう一度食べたい」と感じにくいのです。

ところが、ラーメンスープの脂肪には、うま味成分だけでなく塩分を包み込んでしまう性質があるのです。

脂肪に包まれた塩分は舌を直接刺激しませんので、脂肪分の多いスープほど味が薄く感じてしまいます。

ですから、あっさりラーメンよりもこってりラーメンのほうが実際に使用している塩分が多めになっているのです。

ちなみに、あっさりした
しょうゆラーメンでも平均で約6.0g
みそラーメン 約6.3g
とんこつ 約6.7g
となっています。

厚生労働省が定めた「日本人の食事摂取基準」(2010年版)では、食塩摂取量の一日あたりの目標量は成人男性が9g未満、女性が7.5g未満です。

また、高血圧で治療している人は、一日6g未満にすることがすすめられています。

これを考えると、相当量の塩分が含まれていますよね。
※ラーメンスープは脂肪分のないうどんやそばに比べると塩分は約1~2g多くなっています。

そこで、現実的な減塩策は「スープを残すこと」です。

麺はスープの味が絡んでいるからこそ美味しいものですので、スープを全く飲まなくても3分の1程度は麺にくっついてスープの塩分はついてきます。

血圧が気になる方は要注意ですね。

ここでおすすめなのが、タンメン(五目)、ワカメといった野菜炒めや野菜・海草類を多めに具に乗せたものを選ぶことです。

具である野菜・海藻類にはカリウムが多く含まれています。

カリウムには余分な塩分を体の外に排出する役割を持っているので、非常に重要です。

ラーメン専門店では、チャーシューや卵の追加トッピングを前面に打ち出しているところもありますが、「野菜」「海草」などを追加するようにしましょう。

メンマは塩分が多めなのでNGです。

それでも、野菜がほとんど入っていなかった場合は次の食事で野菜、特に生野菜をたっぷり食べるようにしましょう。

カリウムはゆでると約半分に減ってしまうので生か、さっと炒めて食べるのがおすすめです。

ラーメンをヘルシーに楽しむには
1)スープは半分程度まで
2)ラーメンを食べる回数を見直す
3)野菜をトッピングする

*個人差が大きいうえ、うどんやそばなどを食べる回数も勘案しなければならないので目安回数は提示できません。
ですが麺類全体としては週に1~2回程度がおすすめです。

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